Z世代が変える住宅ローンの常識

2025年02月05日

Z世代が変える住宅ローンの常識

住宅ローン
— 「フラット50」の利用急増、趣味も大切にする新しい住宅ローンのスタイル —
近年、若年層を中心に住宅ローンの考え方が大きく変化しています。
その代表例が「フラット50」と呼ばれる、最長50年まで融資を受けることができる住宅ローン商品です。
特にZ世代(1990年代後半から2000年代初頭生まれ)の若者たちが、この新しい選択肢を活用し始めています。

「フラット50」利用者急増
2024年、30歳未満の申請者は前年の2.6倍となる719件に達しました。
背景には、住宅価格の上昇と共に、プライベートの充実を求めるZ世代特有の価値観があると言われています。
この世代は、マイホームを持ちながらも、趣味や旅行、ライフスタイルに対する自由な時間を確保したい
という願望が強く、そのために月々の返済額を抑えつつ長期間のローンを選ぶ傾向にあります。

月々の返済額を抑えつつ、自由な生活を確保
住宅ローンの利用者の中には、「月々の支払い額を抑えたい」というニーズが非常に強いことがわかります。
例えば、28歳の男性は、埼玉県吉川市で住宅を購入し、40年ローンを組んでいます。
月々の返済額は約11万円で、以前の社宅の家賃に比べて大きな負担はなく、
趣味の時間も確保できているとのこと。
彼は、「高齢になる前にマイホームを持ちたい」とも語り、住宅の購入を決断しました。

また、29歳の男性は、同じく40年ローンを組んで月々の返済額を13万円に抑えました
。この選択によって、旅行やテニスなどの趣味に使えるお金も確保でき、
生活コストを圧縮しすぎることなく、自由な生活を維持しています。

金融機関も対応を強化
このような若年層のニーズに応えるため、金融機関も対応を強化しています。
特に、住信SBIネット銀行や楽天銀行、auじぶん銀行などが、
最長50年の住宅ローンを取り扱い始めました。
地銀でも九州・沖縄、さらには東北地方でも普及が進んでおり、
これからさらに選択肢が広がることが期待されています。

新たな住宅ローンの時代
Z世代が住宅ローン市場を牽引する中で、従来の35年ローンから
長期にわたる融資へのニーズは高まっています。
金融機関にとっても、返済期間が長い分、利息収入が増えるというメリットがあるため、
これからさらに「フラット50」をはじめとする長期ローンが普及していくでしょう。


住宅ローンの常識が変わりつつある中、Z世代が求める「長期返済で月々の負担を抑える」選択肢は、
今後の住宅市場に大きな影響を与えることが予想されます。
マイホームを持ちながらも、自由なライフスタイルを大切にしたいという若者の価値観を反映した
新しいローン商品が登場し、ますます多くの人々に支持される時代が来ていると言えるでしょう。 

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