\資産整理の第一歩/空き家を売る前に“絶対確認しておくべき”3つのポイント

2025年07月14日

\資産整理の第一歩/空き家を売る前に“絶対確認しておくべき”3つのポイント

\資産整理の第一歩/空き家を売る前に“絶対確認しておくべき”3つのポイント

●相続登記・境界・再建築可否の重要性●


 こんにちは、Will Project合同会社の古泉利香です。

私は新潟市を拠点に20年以上不動産の現場で活動しており、個人のお客様の資産整理や空き家の売却相談にも多く携わってきました。

最近では、「親が亡くなって家を引き継いだけれど、自分たちでは住まないから売却したい」「維持費ばかりかかって困っている」といった“空き家”のご相談が非常に増えています。

しかし、空き家は「売ろう」と思った時にすぐ売れるわけではありません。

事前に確認すべきことをきちんと押さえておかないと、売却がストップしたり、思わぬトラブルに発展してしまうケースも。

そこで今回は、実際の現場経験を交えながら、「空き家を売却する前に絶対に確認しておきたい3つのポイント」を分かりやすくご紹介します。


 1. 相続登記は済んでいますか?

空き家のご相談でまずお聞きするのが、「不動産の名義はどなたになっていますか?」ということ。

意外と多いのが、「10年前に父が亡くなって、そのままにしてある」というパターンです。

現在は、たとえ自分が相続人であっても、名義変更がされていないままでは不動産の売却や賃貸などの法律行為はできません。

そしてご存じの方も増えていますが、20244月から相続登記は義務化され、不動産を相続したら3年以内に登記をしないと10万円以下の過料の対象となります。

あるお客様は、「売却したい」とご連絡をくださった時点ではまだお父様の名義のまま。

その後、法定相続人全員の戸籍を集め、相続関係説明図を作成し、司法書士と連携して相続登記を進め、ようやく売却準備に入れました。

 

📍相続登記は意外と時間がかかります。

売却を視野に入れているなら、まずは登記の確認を。早めの準備が後のトラブル回避になります。

 

2. 境界は確定していますか?

空き家に多い次の落とし穴が「境界問題」です。

特に昭和4050年代に建てられた住宅は、土地の境界をしっかり明示せずに建てられているケースが多く、トラブルの元になりやすいのです。

先日対応した物件では、現地の塀が「境界だ」と思われていたものの、測量したところ実際の境界と約30cmずれていたことが発覚。

隣接地所有者との立ち会い・確認・同意書の取得までに2ヶ月以上かかり、買主のローン申請にも影響が出てしまいました。

売主様は、「こんなことになるなら、もっと早く準備しておけばよかった」とおっしゃっていました。

 

📍土地境界が確定していると、買主の安心感が格段に違います。

特に投資家や住宅ローンを使う買主にとって、「境界確定済」という情報は大きな安心材料になります。


3. 再建築可能な土地かどうかを確認していますか?

「古くなった家だから解体して更地にして売ればいい」と考える方も多いですが、

注意すべきは、その土地がそもそも再建築できるかどうかです。

建築基準法では、原則として幅4m以上の道路に2m以上接道していないと再建築できないとされています。

あるケースでは、敷地の前に昔から通行できる細い通路があり、所有者様は「この道があるから建て替えできるはず」と思い込んでいました。

しかし実際に調査してみると、その通路は幅員4メートル未満の私道で、建築基準法上の道路(いわゆる「422項道路」など)には該当していませんでした。

結果として、その土地は「接道義務」を満たしていないため、建て替えは不可と判断されました。

そのため、当初は「住宅用地」として売却を考えていたのですが、最終的には「資材置き場」や「駐車場用地」としての【現況利用を前提とした売却】に方向転換することになりました。

 

📍不動産には「用途地域」「接道条件」「建ぺい率・容積率」など複雑な制約があります。

調査を怠ると、買い手が見つかっても後で「建てられない土地だった」とキャンセルになる可能性もあるのです。

 

🔚空き家を資産に変えるための準備を忘れずに🔚

空き家はそのままにしておくと、維持費・税金・劣化・近隣トラブルなどリスクが増えていく一方です。

けれど、正しい手順と準備をしていれば、価値ある資産として活かすことも可能です。

 

今回ご紹介した

・相続登記の確認

・境界確定の有無

・再建築の可否

 

これら3つを事前にチェックしておくことで、売却がスムーズに進むだけでなく、相続人同士の無用なトラブルも防げます。

Will Project合同会社では、不動産売却はもちろん、司法書士・測量士・行政書士など信頼できる専門家と連携し、ワンストップで対応しています。

空き家の売却を考え始めた方、何から手をつけていいか分からない方も、どうぞお気軽にご相談ください。

 

📩 ご相談・お問い合わせはこちらからhttps://www.will-project-niigata.com/index/inquiry

📍新潟市周辺の空き家対策・相続整理もご相談受付中です。

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